OTHERSIDE内のゲーム内通貨?ApeCoinとは
Otherdeed for Otherside NFTの1次販売の通貨として使用されるなど、Yuga Labsと関連の深い仮想通貨であるApeCoin(エイプコイン)。今回はそんなApeCoinをOTHERSIDEとの関わりなども踏まえて調査しました。
ApeCoinとは?
ApeCoinは人気NFT「Bored Ape Yacht Club (BAYC)」を手がけた「Yuga Labs」に関連するERC-20規格のトークンです。ApeCoin公式サイトによると「ApeCoinはWeb3経済のためのもの」とあり、アート、ゲームなどのエンタメ、イベントに用いてWeb3経済を活性化させることを目的とした仮想通貨です。
ApeCoinの基本情報
トークン名称 | ApeCoin(エイプコイン) |
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仮想通貨シンボル | $APE |
最大発行枚数 | 100,000,000枚 |
公式サイト | https://apecoin.com/ |
購入できる主な取引所 | Binance、Bybitなど海外取引所* |
*2023年現在$APEは国内取引所では購入できないので、国内取引所で元手となる仮想通貨を取引して海外取引所に送金して$APEを取引する必要があります。
ApeCoinはYuga Labsに関連する仮想通貨ではありますが、ApeCoin DAO(分散型自律組織)という組織形態で発行・管理されていて、「ステーキングの仕組みや配当」「資金運用」「ガイドライン」などの重要事項や運営方針を、投票によって決定する形をとっています。ApeCoin所有者は、投票への参加(100APEで1票の権利)や、新たな議題を提案することができます。
ApeCoin DAOは、APE Foundationと呼ばれる管理人達によって意見の整理や審議をすることで運用されていて、そのボードメンバーにはRedditの創業者Alexis Ohanian、Animoca Brandsの創業者Yat Siuなど、著名な人達も関わっています。
そして、ApeCoin DAOは透明性のある運営として、ApeCoinを誰がどれくらいの量を受け取るのかも公表しています。そのApeCoinの割り当ては以下の通りです。
※トークンの総発行枚数は10億トークンで固定されています。
一般販売 | 47%(4億7000万トークン) |
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NFT保有者へのエアドロップ | 15%(1億5000万トークン) |
Yuga Labs+寄付 | 16%(1億6000万トークン) |
プロジェクトの貢献者 | 14%(1億4000万トークン) |
Yuga Labsの創設者 | 8%(8000万トークン) |
ApeCoinの使い道
ApeCoinの仮想通貨としての使い道は、大きく「Web3等での決済手段」と「ゲーム内通貨として使用」の2つが想定されます。
・Web3等での決済手段
ApeCoinは発行後すぐにメタバースプロジェクト「OTHERSIDE」の土地NFTの1次販売の通貨として利用されました。そして大手NFTマーケットプレイスである「OpenSea」での決済手段としても早い段階から採用されています。また、Web3サービスの購入だけでなくアメリカのニュース雑誌「TIME」の購読にも使用でき、身近な商品の決済手段としても普及し始めてきています。
ApeCoin DAOによって運用されている、ApeCoin marketplaceというBAYCやOTHERSIDEなどを扱う独自のマーケットプレイスも作られていて、そこではAPEのステーキングやNFTメタデータの統合などの独自機能が搭載されています。
・ゲーム内通貨として使用
ApeCoinの目的として「ゲームなどのエンタメ、イベントに用いてWeb3経済を活性化させる」とあるように、仮想通貨のベーシックな使用方法の決済だけではなく、様々なゲーム内通貨としての利用を想定しているという面もあります。実際に「Benji Bananas」「Dookey Dash」などでの使用例があります。
また、OTHERSIDEプロジェクトにも利用されるであろうと思われます。というのもOTHERSIDEは単にゲームをプレイするだけでなく、他のプレイヤーとメタバース空間でコミュニケーションをとったり、アイテムや建築を作成したりと幅広い遊び方ができるMMORPG的なゲームシステムが想定されています。そこで、アイテムなどを売買をスムーズにおこなうための通貨が必要になり、その役割をApeCoinが担うのではないかと考えられるからです。
ApeCoinの将来性・今後の見通し
これまで述べてきたようにApeCoinは既に様々な用途があり注目されていますが、まだ多くの商品やサービスに用いられる可能性がある仮想通貨です。
OTHERSIDEでの使用もまだ予想でしかないですが、OTHERSIDEがメタバース空間としてメジャーで規模が大きくなればなるほど、そこで使用される通貨の価値も上がると思われるので、メタバースや土地NFTだけでなく仮想通貨もチェックしておくこともWeb3サービスを使用する上で重要になるかもしれません。
逆にこれらにあまり興味がなくても、現実のサービスでの利用例もあるため、今後の成長次第ではビットコインなどメジャーな仮想通貨と同等の扱いになって普段の生活に溶け込むものになるかもしれません。
Yuga Labsに関係することに収まらないApeCoinのこれからの展開が楽しみであり、OTHERSIDEで実際にどのように使用されてどんな影響を与えるのかも期待できる仮想通貨です。